【築年数別】古い家のリフォーム費用相場|建て替えとの比較
築年数の経った古い家、リフォームすべきか建て替えるべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
今回は一戸建て住宅の築年数別の費用相場や建て替えとの比較など、古い家のこれからについて考えてみたいと思います。
古い家のリフォームでよくある失敗や補助金の活用といったお役立ち情報も解説します。
Contents
古い家、リフォームで長く暮らせます
ご実家や長く暮らしている一戸建て住宅、リフォームしてどれくらい暮らせるのかというのは一番気になるポイントですよね。
結論からお伝えすると、木造戸建て住宅はリフォームでしっかりメンテナンスすれば、長い期間問題なく暮らすことができます。
実際に築100年以上の古民家やお城が現存していることから分かるように、木造住宅の寿命は決して短くはありません。
ただし築年数や経年劣化の状況によってリフォーム費用は変わるため、ライフスタイルや「今後どれくらい暮らすか」に合わせて検討する必要があります。
まずはリフォームにかかる費用の目安を知り、ご家族に合わせた適切な選択肢を選べるようにしましょう。
【築年数別】古い家のリフォーム費用相場
まずは築年数別に、よくあるリフォーム内容と費用の相場をまとめて解説します。
築年10年の家は古いとは言えませんが、建ててからかかる一連のメンテナンス費用として参考に覚えておいてください。
費用相場は建物の状況や建材のグレードなど、選ぶ方が多い価格帯を紹介しています。実際の見積もり時には多少前後する可能性がある点をご了承ください。
【築10~20年】
新築後最初のメンテナンスとしては、10~15年前後のタイミングで外装塗装と壁紙張替えが一般的です。
特に雨風から建物を守る外壁屋根塗装は、10~15年サイクルで実施すると建物の寿命を伸ばしてくれる重要なリフォームです。
外壁/屋根塗装 | 100~150万円 |
内装クロス張替え(6畳1部屋) | 6~10万円 |
【築30年】
築30年前後は、キッチン・お風呂・洗面化粧台・トイレなどの水回り設備が交換時期を迎えるタイミングです。水回りは清掃性や使い勝手が悪いことに加え、水漏れリスクも増加するため限度を超えて使い続けるのはあまりおすすめできません。
内装も壁クロスに加えて、フローリングのキズやフワフワする歩き心地が気になってくることも多いです。
30年前後でしっかりメンテナンスすると、建物の良い状態をキープしやすくなります。
フローリング張り替え(6畳1部屋) | 18~25万円 |
キッチン交換 | 60~200万円 |
ユニットバス交換 | 80~150万円 |
洗面化粧台交換 | 15~30万円 |
トイレ交換 | 15~30万円 |
【築40年】
40年を過ぎると外壁・屋根の材料によっては張り替えが必要になってくるタイミングです。雨漏れを防いで
床下を通っている給水管も交換時期となるため、これからも長く暮らすなら同時に検討しましょう。
外壁張り替え | 150~300万円 |
屋根張り替え | 100~200万円 |
水道管入れ替え | 20~30万円 |
【築50年】
半世紀以上前の戸建て住宅は、現代のライフスタイルや性能に合わせた全体的なリフォームを実施することが多いです。
建物の状況によっては耐震改修や基礎の補強などが必要になるケースもあります。今後も長く暮らすことを考える場合、しっかり点検してやり直しが必要ない状態に仕上げることが大切です。
耐震改修 | 150~300万円 |
スケルトンリフォーム | 1000~1500万円 |
リフォームと建て替え、どちらがおトク?
築30年以降のお住まいでは、リフォームすべきか建て替えるべきか悩む方が多いです。それぞれのメリット・デメリットを把握し、自分に合ったパターンを選べるようにしましょう。
・古い家を全面リフォームする
メリット
- 費用を抑えられる
- 完成までの期間が短い
- デザインの自由度が高い
リフォームは建て替えより費用を抑えることができるのは、大きなメリットです。建物自体の解体・廃材処分費がなく、柱や土台といった構造はそのまま使うことができます。すべてを作り替える必要がなければ、工事範囲を絞って費用を調整できるのも大きな魅力。
費用が安いため、新築よりキッチンやユニットバスのグレードをアップして使いやすく仕上げられるのもうれしいポイントです。使う建材やメーカーの自由度も高いため、デザイナーズハウスのようにおしゃれな住まいを目指すことも可能です。
工事期間も新築より短くなるため、仮住まいを使う場合も費用を抑えることができます。
デメリット
- 状況によっては費用が高くなる
- 間取り変更できないケースがある
今の建物が雨漏れやシロアリなどの影響で劣化している場合、補修のために費用が高くなるケースがあります。1981年以前の旧耐震基準で建てられている住まいは、耐震補強費用が掛かる場合も。
また日本の木造住宅はある程度間取り変更の自由度が高い構造ですが、重要な壁や柱は動かせないケースもあります。間取りの工夫で使いやすくクリアできる場合が多いですが、新築とくらべて間取りの自由度が低いことは覚えておきましょう。
・古い家を建て替える
メリット
- 間取りを1から設計できる
- 古い部分が残らない
古い家を解体して新しく建て直す場合は、1から自由に間取りをつくることができるのが大きなメリットです。選ぶハウスメーカーや工務店にもよりますが、基本的に注文住宅になるため自由度は高いと言えます。
建物の構造や配管など、目に見えない部分も一新するため劣化が残るリスクがないのも建て替えのメリット。
デメリット
- 費用が高く調整しにくい
- 工期が長い
- 固定資産税が高くなる
- セットバックで家が小さくなるケースがある
ほとんどの場合、リフォームより建て替えの方が費用は高額になります。工事範囲を調整することができないため、基本的に数千万円単位のお金がかかるのは避けられません。
解体してゼロから作り直すため工期も長くなり、仮住まい期間や費用もリフォームよりかかります。建て替えると新築扱いになるので、固定資産税も高くなるケースが多いです。
家の前の道路が狭い昔の住宅地だと、建て替え時にセットバックが必要で敷地や建物が小さくなってしまうケースも。
・費用を抑えるならリフォーム、劣化が進んでいるなら新築
それぞれのメリット・デメリットを比較すると、建物の状況やライフスタイルによってどちらを選ぶべきか見えてきます。
例えばこれから学費や生活費が必要になる子育て世代の方なら、リフォームで費用を抑えて貯蓄を残すメリットは大きいです。
築年数が古く柱や土台の劣化が進んでいるなら、建て替えとリフォームで費用があまり変わらないケースもあるでしょう。
これはあくまで一例ですが、ご家族の状況にも合わせて適した方法を選びましょう。私たちカラーズは建築知識を持った一級建築士が在籍していますので、建て替えとリフォームの比較もお気軽にご相談ください。
古い家のリフォームでよくある失敗例と対策
築年数が経っているお住まいのリフォームで注意すべき点をまとめました。
・新しくしたのに寒い
空き家になっていた実家や中古で購入した戸建て住宅をリフォームした際に多い失敗例です。内装やキッチンを新築同様にリフォームしたのに、冬になると寒くて暮らしにくいというパターンです。
古めの戸建て住宅は断熱性能が低いケースが多いため、マンションや賃貸から引っ越すと寒さを感じるケースが少なくありません。
【対策】⇒現代スペックの断熱性を考える
古い家をリフォームして長く暮らすなら、現代の新築住宅と同じレベルの断熱性能を持たせましょう。
壁裏や床下に断熱材を入れる作業も、内装工事と一緒に行えば余計な費用が掛かりません。
断熱性があがると快適なだけでなく、冷暖房にかかる光熱費も安く抑えることができます。費用対効果の大きいリフォームですから、内装工事と一緒に検討するようにしましょう。
・前より使いにくい
対面キッチンや広いLDKなど現代的な間取りをそのまま採用して、かえって暮らしにくくなってしまうというのもよくある失敗パターンです。
お部屋の見た目が大きく変わるためインパクトはありますが、リフォーム前より使いにくくなってしまっては本末転倒ですよね。
【対策】⇒新しいライフスタイルに合わせて考える
間取り変更を伴うリフォームを考える際は、家族の人数やライフスタイルに合わせてプランを選びましょう。
例えばお料理のスタイルによっては、対面キッチンより今まで通りの独立キッチンの方が使いやすいケースもあります。逆に小さなお子さんが居る子育て世代なら、見守りながらお料理ができる対面キッチンがマッチするでしょう。
あくまで一例ですが、ただ現代的なデザインや間取りを採用するだけでなく、家族の暮らしを細かくシミュレーションしてみてください。
・シロアリや水漏れで工事やり直し…
少なくない費用をかけて内外装を新しくしたのに、数年後土台や柱の腐食やシロアリ被害が見つかってやり直し…。仮に保証期間中でお金がかからなかったとしても、完成したものを解体して作り直すのは時間・労力ともに大きなマイナスです。
【対策】⇒しっかり現場調査を行う
築年数の経った住まいのリフォームをする際は、必ず建築知識を持った担当者による現場調査を実施してもらいましょう。
プロの目線で建物の劣化の見逃しを防ぎ、長く安心して暮らせるリフォーム計画を立てることが大切です。
古い家のリフォームは補助金を活用!
高齢化とともに空き家率が上昇している日本では、ビルド&スクラップ社会からリフォームで古い家を活用するスタイルへの移行が進んでいます。
少子高齢化が進行して住宅ストック数が世帯数を上回り、空き家の増加も生ずる中、「いいものを作って、きちんと手入れして、長く使う」社会に移行することが重要であり、政府としても、既存住宅流通・リフォーム市場の環境整備を進めていきます。
国を挙げてリフォームを推進する動きもあり、古い家のリフォームに対してさまざまな補助金や減税措置が用意されています。
- 窓や外壁の断熱リフォーム
- 段差解消や手すり設置のバリアフリーリフォーム
- 耐震改修リフォーム
- 両親との二世帯同居対応リフォーム
- 自動調理コンロなど家事負担軽減リフォーム
こうした補助金制度は知らずに工事をしてしまうと、後からもらうことができないケースが多いです。私たち施工店のアドバイスとサポートが重要になりますので、見積もり時や契約前に補助金について質問してみてください。
カラーズでは一級建築士が新しい補助金・助成金制度の情報をキャッチし、お客様のプランに合わせてご案内や申請のお手伝いをしています。
まとめ:古い家のリフォームは、信頼できる会社に任せましょう
築年数が経った古い家のリフォームでは、建物の状況を把握し、暮らしやすい間取りや設備をつくることが求められます。せっかくお金をかけるのですから、劣化や雨漏れを見逃さないよう、知識と技術力を持ったリフォーム会社に任せましょう。
千葉県松戸市周辺でリフォームをご検討の際は、一級建築士がいる「カラーズ」にぜひご相談ください。建築知識と現場経験豊富な建築士がお住まいをチェックし、快適・安心に暮らせる住まいづくりをお手伝いします。
松戸市を中心とした一時間県内で、東京・千葉・埼玉・茨城のすぐ駆け付けられるエリアまでお伺いしています。
リフォーム後のメンテナンスやアフターフォローにも力を入れていますので、住まいのホームドクターとして頼りにしてください。
<リフォーム・増改築・リノベーション・エクステリア>
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